→ 第26条 教育を受ける権利、教育の義務

第3章 国民の権利及び義務

第25条 【生存権、国の社会的使命】

 第1項 すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。

 第2項 国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。


解説

 国民は誰でも、人間的な生活を送ることができることを権利として宣言しています。  生存権は、社会権の中でも最も原則的な規定といえます。 国民は自らの手で 文化的な最低限度の生活を維持する自由を有し、公権力はそれを阻害してはなりません。  ただ、国民は国家に対してそのような最低限度の生活の実現を求めることができるかということについては争いがあります。
 代表的な朝日訴訟の上告審(*1)においては、判例は次のように判示しています。
 「 憲法25条1項は、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営み得るように国政を運営すべきことを 国の責務として宣言したにとどまるのであって、具体的権利を付与したものではない。 具体的権利は、生活保護法によってはじめて与えられている。 」

 *1 最判昭42.5.24

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