→ 第37条 刑事被告人の権利

第3章 国民の権利及び義務

第36条 【拷問及び残虐刑の禁止】

 公務員による拷問及び残虐な刑罰は、絶対にこれを禁ずる。


解説

 過去の悲惨な反省から、拷問や残虐な刑罰を絶対的に禁じることを、あらためて宣言したものです。  判例(*1)は、 「 残虐な刑罰 」 とは、不必要な精神的、肉体的苦痛を内容とする人道上残酷と認められる刑罰を意味するとしています。  では、 「 死刑 」 は残虐な刑罰でしょうか? 判例(*2)は、 「 刑罰としての死刑そのものが、 一般的には直ちに36条にいういわゆる残虐な刑罰に該当するとは考えられない。 ただ、死刑といえども、 他の刑罰の場合におけると同様に、その執行の方法等がその時代と環境とにおいて、 人道上の見地から一般に残虐性を有するものと認められる場合には、もちろんこれを残虐な刑罰といわねばならない。 」 としています。
 なお、刑の執行については監獄法に規定されています。
 死刑廃止の議論についてはアムネスティ日本支部のサイト( キャンペーン一覧→死刑廃止 ) や死刑廃止フォーラムのサイトを参照して下さい。

 *1 最判昭23.6.30
 *2 最判昭23.3.12

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