→ 第39条 遡及処罰の禁止、一事不再理

第3章 国民の権利及び義務

第38条 【自己に不利益な供述、自白の証拠能力】

 第1項 何人も、自己に不利益な供述を強要されない。

 第2項 強制、拷問若しくは脅迫による自白又は不当に長く抑留若しくは拘禁された後の自白は、 これを証拠とすることができない。

 第3項 何人も、自己に不利益な唯一の証拠が本人の自白である場合には、有罪とされ、又は刑罰を科せられない。


解説

 本条は、人間性に対する配慮と自白偏重による人権無視を防止するために規定されています。  2項では、真実性において疑わしい自白を一切証拠として用いないこととし、3項においては、 架空の自白によって罪を着せられることを防止し、捜査機関が自白の獲得に熱中することや、不当な圧迫を加えることを予防しています。
 具体的には刑事訴訟法で規定されており、同法319条1項では、 「 強制、拷問又は脅迫による自白、 不当に長く抑留又は拘禁された後の自白その他任意にされたものでない疑のある自白は、これを証拠とすることができない。 」 と定められています。

→ 第39条 遡及処罰の禁止、一事不再理

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