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抹消登記申請書の作成


■ 百聞は一見にしかず。まずは申請書を見てみましょう!

 とりあえずどんな申請書なのかを見てみましょう。

 * 抵当権抹消登記申請書(Word A4)


        登 記 申 請 書


登記の目的   抵 当 権 抹 消

原   因   平成28年○月×日 解 除 

抹消すべき登記 平成5年○月×日受付第1234号

権 利 者   東京都大田区南町一丁目2番3号
        甲 野 太 郎

義 務 者   東京都中央区中央二丁目3番4号
        東京第一銀行株式会社
        (会社法人等番号0001-02-000003)
        代表取締役  乙 野 次 郎

添付書類    登記原因証明情報
        登記識別情報または登記済証
        代理権限証明情報
        資格証明情報
        (→会社法人等番号を記載した場合
          資格証明情報は添付不要)

平成28年○月×日申請
       法務局  出張所または支局 御中

申請人兼義務者代理人
        東京都大田区南町一丁目2番3号
        甲 野 太 郎   (印)

(連絡先電話番号   -    -    )

登録免許税    金  ,000円

不動産の表示

  (戸建て土地)
   所  在  
   地  番  
   地  目  
   地  積  

  (戸建て建物)
   所  在
   家屋番号  
   種  類  
   構  造  
   床 面 積  

(マンション等の敷地権付区分建物/建物の名称あり
 → 一棟の建物の構造、床面積の記載を省略可。)
  一棟の建物の表示
   所  在  
   建物の名称
  専有部分の建物の表示
   家屋番号  
   建物の名称
   種  類  
   構  造  
   床 面 積  
 敷地権の表示
  所在及び地番  
   地  目  
   地  積  
   敷地権の種類
   敷地権の割合



(マンション等の敷地権付区分建物/建物の名称なし
 → 一棟の建物の構造、床面積の記載を省略不可。)
  一棟の建物の表示
   所  在  
   構  造  
   床 面 積  
  専有部分の建物の表示
   家屋番号  
   種  類  
   構  造  
   床 面 積  
 敷地権の表示
   所在及び地番  
   地  目  
   地  積  
   敷地権の種類
   敷地権の割合


(敷地権になっていないマンション等の場合、
 敷地権の表示に代えて土地の持分を記載します)
   所  在  
   地  番  
   地  目  
   地  積  
     持分


 内容は結構簡単です。下記の記載例と項目解説を参考に、申請書をうめましょう。 ボールペンなどで手書きで記載しても構いません。ただし、鉛筆は不可です。

 * 抵当権抹消登記申請書記載例(Word A4)

項目解説

目的
 「抵当権抹消」と記入します。

原因とその日付
 債務を完済して抵当権が消滅した原因とその日付を記載します。 抵当権抹消の原因は金融機関によって異なります。 「解除証書」や「弁済証書」、「登記原因証明情報」などに記載してありますので、確認して下さい。 返済した日をあげて、「解除」「弁済」「放棄」「主債務消滅」など。 例えば、債務を返済した日が平成28年1月11日で、その日に抵当権が解除されて消滅したときは、 「平成28年1月11日解除」と記載します。  なお、「解除証書」というタイトルであっても、中身の文章をよく読むと、「平成○年○月○日弁済」 などといった原因が書かれていることもあるので注意して下さい(住宅金融公庫の一部など)。 この場合、原因は「平成○年○月○日弁済」になります。 日付が書かれていなくて分からない場合は金融機関に問い合わせましょう。

抹消すべき登記
 抹消する抵当権の登記を、法務局の受付番号で特定します。 登記簿の「受付年月日、受付番号」の欄に「昭和○年○月○日受付第○○○○号」 などの振合で表示されています。 登記簿がなければ、抵当権設定契約書の登記済の印鑑(登記済と書かれた名刺大の赤い印鑑が押されている) に漢数字で表示されていますので、これを記入して下さい。

権利者
 物件の所有者の登記簿上の住所氏名です。 登記簿上の住所と同じでないといけません。 抵当権設定当時から住所移転をしていなければ、 基本的に抵当権設定契約書に書かれている設定者の住所氏名と一致します。

義務者
 金融機関の本店、商号、会社法人等番号、代表取締役です。 借り入れ時から商号、本店、代表者が変更している場合は、現在の商号本店代表者を記載します。 現在の商号、本店、会社法人等番号、代表者は、金融機関の代表者事項証明書や登記事項証明書に記載されてあります。 複数の代表者がいる場合は、金融機関の解除証書や委任状に記載されている代表者を記載します。
なお、金融機関の代表者事項証明書や登記事項証明書で、発行から1ヶ月以内のものを添付する場合は、 会社法人等番号は記載しません。法人等番号を記載するか、1ヶ月以内の証明書を添付するか、どちらかになります。

添付書類
*登記原因証明情報
(実際は、「登記原因証明情報」の他、「解除証書」、「放棄証書」、「弁済証書」 といった表題になっていたりします。)
*登記済証または登記識別情報
(「登記済証」は、「抵当権設定契約証書」などのタイトルになっています。 法務局の「登記済」という文字と「受付年月日と受付番号」が記載された名刺くらいの大きさの 赤い印鑑が押されています。「登記識別情報」は、12桁のローマ字と数字の組み合わせでできた情報です。 この番号等が分かれば識別情報のコピーでもかまいません。)
*代理権限証明情報
(金融機関の委任状です。金融機関は義務者になりますが、 物件の所有者である権利者が登記申請を代理することになります。 なお、権利者義務者双方とも第三者を代理人として登記申請を委任することも可能ですが、 物件の所有者である権利者が登記申請書に印鑑を押せるのであれば、委任の形式をとる必要はありません。)
*資格証明情報(会社法人等番号を記載した場合は不要)
(金融機関の登記事項証明書や代表者事項証明書のことです。 発行から1ヶ月以内のものである必要があります。なお、「義務者」の欄に会社法人等番号を記載した場合は、 添付する必要はありません。また、添付する場合は、登記簿上の商号本店、添付書類上の商号本店代表者の表示と、 一致しているか、またはつながりのつくものでなくてはなりません。 ただし、合併している場合は問題があります。合併している場合は、金融機関に確認しましょう。)

申請年月日と申請する法務局
 法務局に登記申請書を提出する日と、提出する法務局を記載します。

申請人兼義務者代理人
 物件の所有者の登記簿上の住所氏名を記載します。「権利者」と同じ表記になります。 訂正が必要な場合に、法務局から連絡を受けるため、連絡先の電話番号も記載しておきましょう。 この申請人と違う人が、いわゆる使者として法務局へ出向いて登記を申請することは問題ありません。 例えば、父親の所有する物件の抵当権を抹消する場合、父親を申請人兼義務者代理人として、 父親の印鑑を申請書に押していれば、その息子が法務局へ出向いてその申請書を提出することは可能です。 この場合、登記申請書を法務局へ提出することに関する委任状等も必要ではありません。

登録免許税
 不動産1物件につき1000円です。  例えば、土地2筆と建物1棟であれば3000円。  マンション(敷地権付区分建物)1部屋で、敷地権(マンションの登記簿に載っている土地です)が土地3筆であれば、4000円になります。
登録免許税について、詳しくは↓
 抵当権抹消登記の登録免許税の計算の仕方がよく分かりません。

不動産の表示
 不動産を記載します。 不動産番号(登記事項証明書に記載されています)が分かればそれを記載しても構いません。



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