遺産分割協議書の基本的な書式とポイント
基本となる遺産分割協議書の書式です。まずは書式を見てみましょう。
遺 産 分 割 協 議 書 被相続人甲野大吉(本籍:東京都港区南村一丁目2番) は平成27年9月1日死亡したので、その相続人甲野花子 及び甲野太郎は、被相続人の遺産につき次のとおり分割す ることを協議した。 1、次の不動産は、甲野太郎が取得する。 所 在 東京都港区南村一丁目 地 番 2番1 地 目 宅地 地 積 123.45㎡ 所 在 東京都港区南村一丁目2番地1 家屋番号 2番1 種 類 居宅 構 造 木造2階建 床 面 積 1階 65.43㎡ 2階 54.32㎡ 2、次の預貯金は、甲野花子が取得する。 (1)三友銀行 日本箸支店 普通預金 口座番号 ○○○○○○○○ 金1000万円 (2)東京四菱銀行 支部谷支店 定期預金 口座番号 ○○○○○○○○ 金2500万円 3、本遺産分割協議の時点で判明していない被相続人の 遺産が後日発見された場合は、別途協議する。 以上のとおり分割協議が成立したので、これを証する ため、本書を作成し、各自署名押印する。 平成28年2月1日 東京都港区南村一丁目2番3号 甲 野 花 子 印 東京都港区南村一丁目2番3号 甲 野 太 郎 印 |
■ 全ての遺産分割協議書に共通する作成のポイント。
* 被相続人を特定するため、被相続人の氏名、本籍、死亡の年月日を記載します。
* 協議書中、3 の記載は、遺産分割協議成立時点では判明していない財産が 後に発見された場合の処理についての記載です。 後に発見された場合に、その部分につき再度協議をするのでは、また争いが起こるとか、 面倒だという場合、後に発見された遺産を相続人の1人が相続すると決めてしまう場合は、 次のように記載します。
「本遺産分割協議の時点で判明していない被相続人の遺産が後日発見された場合は、 全て妻である甲野花子が相続する。」
* 末尾に遺産分割協議が成立した日付を記載します。 年月日まで、明確に記載します。「平成28年1月吉日」などというあいまいな日付はダメです。
* 末尾に相続人が署名捺印をします。 住所氏名は、最新の住民票や印鑑証明書の記載のとおりに正確に記載します。 印鑑は実印を押しましょう。印鑑を押すのに慣れていないと、 なかなかうまく押せないものですが、印鑑証明書と照合できるよう、 なるべく鮮明に押印しましょう。印影が欠けていたり、薄かったりすると、 不動産の名義変更や預貯金等の相続手続きができなくなることがあります。 また、住所氏名は、あらかじめワープロで記入して、自署しなくても、遺産分割協議書の効力には 影響はありませんが、提出先(金融機関など)によっては、自署を求められることもあります。 相続人間でも後日署名したしないの争いになることもあるため、可能な限り自署した方が無難です。
* 用紙が数枚にわたる場合には、各用紙の間に契印をします。一般的には割印と言っていますが、 要はページが続いていることを証明するためです。原則として、全てのページに契印が必要ですが、 袋とじにした場合は、袋とじの部分に契印をすればOKです。
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